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ドバイ不動産の購入に係る諸費用の解説

| 著者: ドバイホームチーム

不動産の購入に係る費用は国によって異なります。ドバイでは不動産登記に係る費用が物件購入価格の4%であることはよく知られていますが、それ以外にも見落としがちなコスト・手数料がいつくも存在します。

この投稿ではそれらを網羅的にカバーします。実際にはローン利用の有無などいくつかのパラメーターに応じて変化するため、担当の不動産エージェントに確認を行ってください。

不動産登記料

購入した不動産をDLD(Dubai Land Department)の登記管理システムに登録する費用です。この4%の登記料は決済当日にTrustee Officeで小切手で支払いを行います。取引が完了し、移転登記が完了すると、Title Deed(権利証)が発行されます。

なお、この登記料はドバイでは4%ですが、アブダビでは2%です。また、同じドバイ内でもDIFC(Dubai International Financial District)は5%です。

移転登記手続き費用

前述のTrsutee Officeで移転登記を行う際に、立ち会うオフィサーに支払いする費用です。この、オフィサーは、取引当事者によって準備された契約書やその他の証明書類、決済用の精算明細や、小切手の確認等を実施します。この費用は、物件価格がAED 500,000以上の場合はAED 4,000 + VATです。AED 500,000未満の場合AED 2,000 + VATです。

委任状発行費用

契約取引の実行を第三者に委任する際に、法的に有効な委任状を発行する費用です。ドバイに買い手本人が居なくても取引を実行するには、委任状の発行が必要です。後述するConveyancerに委任することも可能ですが、買い手側のエージェントには委任することができません。委任者が非居住者で、公証手続きをリモートで実施する場合の費用は約AED 3,000です。居住者でドバイ内でPOAを発行する場合は、AED 800です。これらの費用は利用する代行業者やプライオリティサービス(公証役場で待たずに手続きができる)の利用有無によって異なります。

コンベイヤンス

コンベイヤンサーは不動産契約取引の実行のプロフェッショナルです。売買価格など、取引の基本条件に合意した後、コンベイヤンサーに相手方とコミュニケーション、MOU(基本合意書)のドラフト、最終契約書類の準備や、精算明細の作成、コンプライアンスチェック、デベロッパーからのNOC(Non Objection Certificate)の取得、Trustee Officeでの登記実行などを代行・支援してもらう費用です。エージェントがこの手続きを行う場合もあります。コンベイヤンサーの費用は、融資を用いない取引の場合はAED 7,000 + VATです。融資を利用する場合はAED 10,000 + VATです。

デベロッパーNOC

売り手は売却前にデベロッパーからNOC(Non Objection Certificate)取得する必要があり、これは有償です。未払いの管理費や共益費がある場合はNOCの取得が出来ません。このNOCの取得費用はデベロッパーによって異なりますが直近の取引では、AED 500 + VATでした。

DEWA預かり金

移転登記後、DEWA(水道光熱費)の開通時に、DEWAに対してデポジットを収める必要があります。この金額は、アパートではAED 2,000、ビラではAED 4,000です。このデポジットは解約時に返金されます。

仲介手数料

売買に際してコンサルテーション、物件探索、現地調査、手続き代行等を行う不動産エージェントに対する手数料です。ドバイでは一般的に完成物件では2%(買い手、売り手それぞれで発生)ですが、相対で自由に設定することが可能です。オフプラン物件ではエージェントはデベロッパーから成約時に報酬を得るので仲介手数料は発生しません。特別なサポートやサービスを付帯させる場合はこの限りではありません。

決済代行(エスクロー)

ドバイの完成物件の代金決済には一般的に小切手を利用します。この小切手はUAEの銀行によって発行される必要があり、UAEに銀行口座を有しない非居住者の場合は、コンベイヤンサー等が用意するエスクロー口座を利用して、小切手を代理発行してもらい決済を行います。当社の提携業者では、コンベイヤンスサービスと同時利用であれば、物件価格の0.25% + VATが手数料です。

送金手数料

物件購入に際して、諸費用を計算する際、送金コストを計算に入れることを忘れがちです。UAEの自分の銀行口座に送金する場合でも、決済用のエスクロー口座に送金する場合でも、送金手数料と為替手数料が必要です。私が直近で行ったケースでは、SMBC、Wiseともに送金金額に対して0.6% ~ 0.8%程度の費用を要しました。当然ですが、売却時に日本に送金する場合も同様の費用を考慮する必要があります。

不動産ローン事前承認

ドバイは外国人非居住者に対しても現地の銀行がローンを提供しています。この諸費用は利用する銀行やモーゲージコンサルタントによっても異なりますが、非居住者向けの手続きは複雑性が高く、私たちが問い合わせをしたケースでは、成功報酬を求めるケースが大半です。概ね、5,000 AED + VAT程度の報酬を請求します。また、一部の銀行は事前承認時に手続き費用を求めることがあります。私の直近のケースでは1,000 AED程度でした。また、銀行に提出する費用は英語に翻訳される必要があり、この翻訳費用も考慮する必要があります。

不動産ローン鑑定費用

不動産ローンを利用する際、銀行が購入対象の不動産を鑑定するための費用です。これも銀行によって異なりますが、概ね、2,500 ~ 3,000 AED + VAT程度の費用です。

不動産ローン銀行手続き費用

不動産ローンを利用する際、銀行から請求される手続き費用です。銀行によって異なりますが、私たちが知っているケースでは融資金額の0.25% + VATでした。銀行と商品によって、0% ~ 1.5%のレンジで設定されているようです。

不動産ローン担保設定費用

不動産ローンを利用する際、担保設定を行う際に、DLDから請求される費用です。融資金額の0.25% + 290 AED + VATです

その他の費用

購入後に賃貸や民泊で運用する場合は、これらの費用も考慮する必要があります。物件の状態によって、クリーニング、補修改修、家具調達で投資が必要です。賃貸顧客をエージェント経由で探す場合は1年分の賃料の5%のフィーが必要です。

ご質問やカウンセリングご希望の方はフォームよりご連絡をお願いします。

ドバイホームチーム

ドバイホームブログでは、私たちが現地で活動する中で得た知見を共有し、ドバイ不動産市場への投資について説明しています。ドバイホームは収益性の高い不動産開発に特化しており、この分野での実践的なレポートも提供しています。初心者向けに、ドバイ不動産投資の基礎知識から取引のための専門的なガイドまで、わかりやすく解説します。